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ある日、「渋谷」の時間が止まり、15~20歳程度の若者以外のすべてのモノが動かなくなった。
電車に乗ろうにも歩いて渋谷から出ていこうにも、なぜか渋谷に戻ってきてしまう。 閉じ込められた者たちは、空腹になることも排泄の必要も、フケが出ることもなくなった。 まるで時間から取り残されたように― 彼らは109の前へと自然と集まり、口々に不安を言い合った。 中には泣き出す者も喚きだす者もいた。 そこで頭角を現したのが、「上杉雄大」と「波佐間翔吾」という二人の男子。 二人のリーダーの登場により、若者たちは一度は落ち着き、現状を把握しようとした。 同時に、 「なんとかなるんじゃないか。」 とその場にいたほとんどの若者たちが 雄大か翔吾のどちらかに信頼を寄せ始めた頃に・・・事件は起きた。 拡声器を使って話していた「上杉雄大」の姿が、突如として消えた。

「目の前で人が消えた。」

非現実な出来事を目の当たりにした若者たちは再び泣き、叫び、 行き場のない不安を怒りに変え、ぶつけ合い始めた。 できつつあったまとまりは、あっけなく崩れそして―― 若者だけの渋谷の治安は崩壊していった・・・